立ち上げ3年は基盤を作る大切な時だ。基盤ができるかどうかで先々の成功は決まる。全エネルギーを費やさなくてはいけない。すべてにおいてトライアンドエラーの心構えで臨むこと。いろいろなことが起きるだろうし、あなた自身の本気が試される3年だ。そんな大切な3年をどのようにして乗り切っていくのか。仕事に取り組むスタンスについてお役に立てばとお伝えする。
スピードが相手を巻き込み、大きな結果につながっていく
私の友人にとにかく何事にもスピードが速い人がいる。仕事でも遊びでも「これをやろう」「ここに行こう」と話が決まると、すぐにスケジュールを決めてくる。何ヶ月か先のことでもまずスケジュールを決めてくる。当然自分の都合の良い予定を言ってくる。先に予定を言われると、こちらもそれに合わせることになる。気がつくと、いつもその人のスケジュールに合わせて、みんなが動いていることがわかった。本人のエネルギーが高いのもあるが、日程を先に決めることで、周りのみんなが巻き込まれ、実現への道を具体的に進んでいくようになるのだ。
スケジュールにおいて先手を取ることは、何事においても主導権を握ることになる。その人は少々先のことでもまずスケジューリングするので、その案件を誰よりも先に具体的に考えることになる。だから必要なことや課題を誰よりも早く見つけることになり、段取りよく効率の良い、しかも効果の上がる手を打つことができる。よって短期間で大きな結果につながっていくのだ。予定を決めるのが先で、考えるのは後。多くの人はその逆。決めることが遅い人は、いつも後手に回る。仕事が早い人とは、全部を巻き込みゴールへ向かわせる力があるのだ。クライアント、取引先、仕事仲間、さまざまな人と組んで仕事をしていく上で、目指す結果以上のものを生むためには、まずはこのスピードの大切さを意識してやっていくことだ。
小さくとも圧倒的な量が質を高める
別の友人にハンパなく仕事量をこなす人がいる。決して大きなことではなく、自分にできる小さなことを徹底的に毎日こなすのだ。その人はビジネス初心者の頃から、まめに動き、人に会い、コミュニケーションを深めていく。選挙でいうドブ板選挙だ。来る日も来る日も小さな、今の自分にできることをコツコツ積み上げていく。そのためにまずは計画をみっちり立てる。一人一人に必要な資料を用意する。相手に寄り添って意見を聞く。問題が起きたら速やかに対応する。何事にも好奇心を持ち相手のためになることに全力で関わっていた。
一つ一つの活動がすぐに成果につながるわけではなかったが、そうこうするうちにその友人は周りの人からの絶大な信頼を得るようになり、その信頼が次の出会いを作っていくようになった。気づいた時には大きな結果を生み出していた。友人は量をこなすことでビジネスの質もグンと上がり、さらに大きな成果を生み出すまでになっていった。小さな積み重ねを馬鹿にしてはいけないことを学ばせてもらった。
最初の3年の武器は自分しかいない
最初の3年はあくまでも入り口で、本番はそれ以降だ。しかし最初の3年で何を築くかはとても重要だ。あなたに知識やスキルはあっても、所詮仕事は人と人がするもの。相手にも感情がある。相手の懐に入り、相手に気にいってもらい、相手との関係を徹底的に築き上げることが何より大切だ。そのためにはスピードを持って仕事量をこなしていくことだ。あなたの一所懸命さんが周りを巻き込み、あなたの情熱が相手に伝わり、相手にとって組むべ人材と認知されるのだ。独立起業するにあたり、何かしらの専門分野であなたは戦うのだろうが、結局は商品は自分である。勝つための武器は自分なのだ。自分自身の志や人間性を受け入れてくれる人をしっかり丁寧に作ることが最初の3年の基盤作りとしての大事な仕事だ。
まとめ
石の上にも三年というが、私もビジネスをスタートさせてからの3年が大事な時期だってと記憶している。最初は誰もが海のものとも山のものともわからないアイデアには見向きもしない。しかし熱心にアプローチしていると、少しずつ目を向けてくれるようになり、人が集まり、輪ができ、群衆になっていく。協力者もでき、基盤が出来上がっていく。それにはやはり3年がかかった。それを実現する秘訣は、スピードと量だったと言える。